東京・銀座のランドマークとして親しまれてきた時計や宝飾品の専門店「和光 本店」。
1&2階とショーウィンドーが改装され、これまで培ってきたブランドの格式を継承しつつ、クラフトマンシップが伝わる華やかな空間へと生まれ変わった。
リニューアルに伴い、天井照明は全てLEDに変更。既存の開口穴や意匠器具の形状に合わせて制作したものを納めている。
丁寧なディテールを積み重ねることで空間全体の質を高め、ラグジュアリーなインテリアを更に魅力付けている。
施主 | セイコーグループ株式会社 株式会社和光 |
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施工 | |
インテリアデザイン | |
照明デザイン |
1階グリッド天井の交点に配された、通路の照度をつくる拡散タイプのダウンライト。既存開口のビスの位置に合わせて照明器具が留められるよう、十字形状の板金を曲げ加工した金物を制作。器具の上部に取り付けて、四隅のビスを指して天井と固定している。
1階の天井は、吊り下がったグリッド天井から配線ダクトまでの距離が場所によって異なっており、照明器具の仕様でこの問題を解決することが求められた。そこでスポットライトのアームに、複雑な形状のギミックアームを採用。これは元来スリット内において自在に対象物を照射するために開発したもので、三つの部品の角度を操作して灯具を多方向に向けることができる。
天井から配線ダクトまでの高さが130mmしか確保できないスペースでは、アームを配線ダクトに沿って伸ばすように設置。また灯具の長さや、部品数を減らしたL字型の特注アームも用意し、1階だけでも4型8種のスポットライトを制作している。なお、電源は別置でDALIシステムによる調光に対応させている。
グリッド天井から折り上がったスリット内部に設置したボックスダウンライト。板金で制作したボックスにダウンライトを組み合わせており、ボックスの上部を既存のアングルに取り付けられるよう設計している。電源は、天井裏に延びる配線ダクトから給電。細かな部材を用いながら、照明器具のトリムとボックスの接合部をフラットにしている
グリッド天井の中央に位置していた、既存の開口穴に合わせて設計したスクエア型のボックスライト。ボックスの形状は、ユニバーサルダウンライトの首を振ることができるサイズに設定している